君を想う【実話】
§第4章..運命§
「またこんな時間に帰ってきて..」
玄関を開けると母親の溜め息混じりの声がした
その言葉の意味は、普通の家庭とは違う
帰ってこなくていいのに、という意味だろう
顔をあわせることなく、瑠奈は一直線に自分の部屋に向かう
コンポの電源を入れて、ベッドに倒れこむと同時に眠りについた
♪〜
携帯の着信音で目が覚める
時計をみると夜中の三時だった
「誰だよ..」
眠い目をこすりながら、画面をみると知らない番号
眠りを邪魔されたうえに、中々鳴りやまない電話に瑠奈は苛立っていた
「..なに?」
あからさま不機嫌な声で電話にでる
「瑠奈?わりぃ、起こした?」
ドクンッ―
その声に瑠奈の心臓は、大きく高鳴った