君を想う【実話】


「智也の姉の美華っていいます」


女の人は、笑顔で瑠奈の前に立った



美華(ミカ)―..



よく見れば、智也に少し似てる



そういえば、お姉ちゃんいるって聞いたことあったな..



「あ、初めまして!瑠奈です」


勘違いした自分が恥ずかしくなり、深く頭を下げる


「瑠奈ちゃんのことは、智也から聞いてたの。勘違いさせちゃってごめんね?」


美華さんはそう言って、瑠奈の手を取り歩き始めた



智也から聞いてた..



おばさんも言ってたけど、智也は何を話してたんだろう..



「どこいくんですか!?」


そんなことを考えてる間にも、美華さんはどんどん足を進める


「え?智也のとこに決まってるじゃない」


少し振り返って微笑む美華さんの顔は、女の瑠奈でもドキッとしてしまう


智也の話などをしていたら、すぐに病室についた



「ごめんね、瑠奈ちゃん。私、仕事だからもう帰らなきゃ。智也のことよろしくね」


そう言って、美華さんは残念そうな表情を浮かべる


「はい!仕事がんばってください!それじゃ、また。気をつけてくださいね」


携帯番号を交換した後、瑠奈に見送られ、美華さんは帰った
< 261 / 436 >

この作品をシェア

pagetop