君を想う【実話】
「智也の姉の美華っていいます」
女の人は、笑顔で瑠奈の前に立った
美華(ミカ)―..
よく見れば、智也に少し似てる
そういえば、お姉ちゃんいるって聞いたことあったな..
「あ、初めまして!瑠奈です」
勘違いした自分が恥ずかしくなり、深く頭を下げる
「瑠奈ちゃんのことは、智也から聞いてたの。勘違いさせちゃってごめんね?」
美華さんはそう言って、瑠奈の手を取り歩き始めた
智也から聞いてた..
おばさんも言ってたけど、智也は何を話してたんだろう..
「どこいくんですか!?」
そんなことを考えてる間にも、美華さんはどんどん足を進める
「え?智也のとこに決まってるじゃない」
少し振り返って微笑む美華さんの顔は、女の瑠奈でもドキッとしてしまう
智也の話などをしていたら、すぐに病室についた
「ごめんね、瑠奈ちゃん。私、仕事だからもう帰らなきゃ。智也のことよろしくね」
そう言って、美華さんは残念そうな表情を浮かべる
「はい!仕事がんばってください!それじゃ、また。気をつけてくださいね」
携帯番号を交換した後、瑠奈に見送られ、美華さんは帰った