君を想う【実話】
「あいつ等..」
はめられたことに気付いた時には、誰もいない
智也の腕はしっかりと瑠奈を抱き締めていて身動きがとれない
まぁ、いっか..
暖かいぬくもりに包まれていると、そんな状況もどうでもよくなった
「ともやぁ?」
瑠奈の声に、智也はゆっくり顔をあげる
至近距離で二人の視線が重なり、見つめあう
静かな部屋に瑠奈の心臓の音だけが聞こえるような気がした
「..お前じゃなきゃダメだわ」
真剣だけど、どこか悲しい智也の声
どちらともなく自然と唇が重なった
何度もキスを交わして、二人の舌が絡み合う
何も考えられなくなる、甘い甘いキス..
「入っていいかーっ!?」
確認も意味なく、声と同時にドアが勢いよく開いた
慌てて二人は離れる
「わりぃ!邪魔しちゃった?」
かずくんは悪気もないように、笑ってる
そしてその後、瑠奈と智也を見ながらラブソングを熱唱した
みんなも徐々に戻ってきて、すぐに部屋の中は騒がしくも賑やかに戻った