君を想う【実話】


「じゃぁ瑠奈の願いを叶えた流れ星は、また流れて誰かの願いを叶えるんだね!」


瑠奈が嬉しそうに智也を見ると、智也は笑顔で頷く


そして、ポケットから何かを取り出して瑠奈の手に置いた


「店見てたら、瑠奈に似合いそうだったから」


そう言って笑う



瑠奈の手には、キラキラと輝くピンクゴールドのネックレス






―..





「これ男もんじゃん」



何度も言われた言葉



「ペアリングでしょ?なんで外さないの?」



何度も聞かれた言葉




「これは、大事に取っておいてくれるだけでいいよ。こんないかついの瑠奈に似合わないしな」



お墓参りに行った時、お兄ちゃんが笑いながら瑠奈に言った




智也は聞いていたんだ




瑠奈はゆっくりと首から海斗のネックレスを外す




きっと、今までの瑠奈じゃ外せなかった




「つけてやるよ」



智也が新しいネックレスを瑠奈の首につける



胸元で輝く、小さなハートとダイヤ



「..ありがとう」



瑠奈はそれに愛しそうに触れながら、智也に笑顔を向けた




そして、大切に海斗の形見をポケットにしまった




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