君を想う【実話】
その後、そのまま智也の家に泊まることになった


「コンビニ寄るか」


智也の家の近くのコンビニにバイクを止める




「智也くんっ!」



甲高い女の子の声



振り向くと、コンビニの前にいた数人の集まりから、一人の女の子が智也に駆け寄ってくる



智也は瑠奈の手を握って、その女の子に片手を軽くあげた



「..彼女できたんだ」


瑠奈を見て、あからさまに曇る女の子の表情


「おう。瑠奈っていうんだ」


それに気付いてないのか、智也は瑠奈の頭に繋いでた手をポンと置いた


「..佐々木瑠奈ちゃんだっけ?有名だよね」


女の子は食いいるように瑠奈を見る


「..有名?」


「え?わからないんだぁ..可愛いからじゃない?」


瑠奈の言葉に、小さく笑いながら答えた



顔は笑ってるけど、目が笑ってない



言葉に悪意が含まれてるのを感じる..



「瑠奈、いこ?」


何かを察したのか、智也が瑠奈の肩を抱いた


じゃぁ、と智也が女の子を見ることなく言う


案の定、女の子は瑠奈を睨んでいた




この子は、智也が好きなんだろうな..




そんなことを考えると、少し胸が締め付けられた
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