君を想う【実話】
「わぁ〜綺麗っ!」
瑠奈の部屋の窓から見えるのは、満開の桜
今日は、待ちに待った花見の日
天気もよくて、雲一つない青空が広がっている
みんなで食べるお弁当を作って、智也が迎えにくるのを待つ
段々と近づいてくるバイクの音
その音だけで智也だとすぐにわかる
「るなあぁ〜っ!」
瑠奈は大きなお弁当の入ったバッグを抱えて、駆け足で智也の元に向かう
「智也、みてみて〜!がんばったよ」
「おっ、いいこだな」
バッグを広げて見せると、智也は笑顔で瑠奈の頭をクシャッと撫でた
「瑠奈、さんきゅうな」
「あ、雅哉いたんだ。気付かなかった〜」
「お前ひどくね?笑」
一緒にきていた雅哉がバッグを後ろに積んでくれて、瑠奈は智也の後ろに座る
「おしっ、行くか!」
「しゅっぱぁ〜つ!」
まるで子供の遠足みたいに、はしゃぎながらバイクを走らせる
例年より早い満開の桜も、楽しみにしてた瑠奈達にはちょうどいい