君を想う【実話】
「あ、瑠奈ちゃん」
トイレから出ると、そこには真二がいた
「真二も..ぅわっ!」
フラついて転びそうになった瑠奈の体を真二が支える
「ごめん、ありがと」
「平気?少し休みな」
真二はそう言って、近くのベンチに瑠奈を座らせた
真二も隣に座って、煙草に火をつける
「先、戻ってていいよ?」
「いや、危ないでしょ」
やけに静かなこの場所は、二人の声しか聞こえない
瑠奈は頭痛がひどくて、黙って下を向いていた
早く戻らないと智也が心配しちゃう..
「..瑠奈ちゃん」
真二に呼ばれて、頭を押さえたまま顔を上げる
チュッ―
「っ!?」
目の前に真二の顔がある
重なる唇..
びっくりして慌てて、顔を背けた
「..ごめん」
そう言って、遠ざかる足音がやけに耳に響く
ちょっと待って..
今、真二とキスした..?