君を想う【実話】



「お前が智也を好きになった時、悔しかったけど..幸せそうなお前みて嬉しかった..だから、応援しようって決めた」




煙草がジュッと音をたてて消えた



目には光るものがみえた..




「でもやっぱり..瑠奈を好きな気持ちは消えなくて..」




雅也の頬を涙が伝う





ねぇ、どれだけ苦しかった..?





どれだけ涙を流したの..?





「お前が辛そうな顔するたび、何度も気持ち伝えそうになった..」




気付いてあげれなくて



ごめんね..





「瑠奈、好きだよ」





雅也は瑠奈を見つめて、少し笑った




「なんでお前が泣くんだよ」


「..ごめんね..全然気付かなくて..っ」



雅也が服の裾で、瑠奈の涙を拭う




「なんか、すげぇすっきりした..」




そう言って笑った雅也の笑顔は、今までで一番輝いていたかもしれない..







いつもそばにいて守ってくれた雅也





智也のことも、海斗や拓磨のことも応援してくれて..





思い返せば




いつも支えてくれて




背中を押してくれたね..







雅也





ありがとう―..





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