君を想う【実話】
「ごめんな。ほんと忙しくて..もう少しだから」
そう言って、智也は少し汚れた作業着を脱いだ
今日は仕事が早く終わったみたいで、瑠奈は智也の家にきていた
「平気だよ!毎日、お疲れ様」
筋肉質な智也の体を見上げると、改めて惚れぼれしてしまう
自然と顔が緩む瑠奈に、智也は首を傾げた
「最近、なんかあった?」
「ん〜..別にないよ!」
その質問に大して考えもせず答えながら、テレビをつける
本当は、雅也のことが頭を霞めたけど..
でも、もしそれで二人の仲が悪くなったら嫌だし、言わなくていいことだと思った
「こっちおいで」
智也はベッドの上であぐらをかいて、膝を軽く叩きながら瑠奈を呼ぶ
この瞬間が瑠奈は大好きで、犬のように智也の元に飛込んだ
「寂しくさせてごめんな?」
「んーん」
智也は、胸に顔を埋めてる瑠奈の頭を優しく撫でる
寂しくないっていったら、やっぱり嘘だけど..
智也が瑠奈のために忙しい中、眠る時間も削ってくれてることを知っている
だから..今は、少しでも智也の支えになりたかった