君を想う【実話】
智也にもらった花束を花瓶に移して部屋に飾る


そして、窓をあけて空を見上げた


雨の跡が残った景色は、キラキラと輝いている



携帯を見ると、たくさんの誕生日おめでとうメールが届いていた



その中には、拓磨や海斗のお兄ちゃん、お姉ちゃんからのメールもあった



嬉しいのと同時に、みんな元気みたいで安心した



一人一人に、感謝の気持ちを込めながらメールを返して、支度を始める




♪〜




「..智也だっ!」



智也からのメールに、化粧を中断して再び携帯を開いた



[枕の下を見ろ!]



意味不明なメールに首を傾げながらも、言われた通りに枕を持ち上げる




「あ..」




そこには、小さな箱があった―




壊れ物を扱うように、優しく触れる




「嘘..」




中には、瑠奈が欲しがっていた指輪が入っていた




しかもそれは、軽く十万を越える代物





もしかして、仕事が忙しかったのって..





「ほんと、不器用なんだから..」




そう小さく呟いた





自然と溢れ出た涙は、とても暖かくて..





今すぐにでも、智也を抱き締めたかった





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