君を想う【実話】
支度を済ませて、雅也の家に向かった



家についてインターホンを鳴らす



いつもは鳴らさないけど、今日は特別





ガチャッ―





バタバタ走る足音と共に、慌ただしく出てきた智也が、瑠奈を抱き締めた



「プレゼント見つかったか?」


「うんっ!ありがとね!ほんと嬉しいっ!」


瑠奈は手に握りしめていた指輪を見せて、笑顔で智也を見上げる



「ねぇ、智也..つけて?」



やっぱり、指輪は好きな人につけてほしい..



智也は笑顔で指輪を受け取って、瑠奈の左手をとった



「これ、婚約指輪だから、つけたら別れらんねーよ?笑」



少し照れ臭そうにそう言った智也に、瑠奈は笑顔で頷いた



瑠奈の左手の薬指に、指輪がキラリと光る



「うん、似合う!」


瑠奈と指輪を交互に見て、智也は満足そうに笑った



「あ、やべっ!みんな待ってんだった」


そして、思い出したように瑠奈の手を引いて、家の中に入った








初めて智也と過ごす誕生日







これから先も毎年、智也が隣にいる―







信じて疑わなかった..






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