君を想う【実話】
§第37章..変化§
「なぁ、夏に旅行いかね?」
瑠奈の誕生日から少し経って、もう夏が目前に迫っている頃
半裸でベッドに寝転がっていた智也が、思いついたようにそう言った
「いいねー!行きたいっ!何処にしよっか?」
瑠奈は目を輝かせて、すぐにその話に飛び付いた
智也と過ごす初めての夏
行きたい所がたくさんあって、胸が弾む
「智也、休みいつからなの?」
「俺?確か..ん〜っ」
瑠奈の問いに、智也は眉間にしわを寄せて考え込む
「もぉ〜しっかりしてよねっ!」
そんな智也の背中を軽く叩いて、瑠奈は家にあった旅行のパンフレットを開いた
智也も瑠奈の横から覗き込む
「ん〜..プールも海もある所がいいなぁ〜!」
「そうだな。じゃぁ、海の近くにあるリゾート施設にするか?」
「うんっ!」
智也の提案で、行き先やホテルもすぐに決まった
「楽しみだねっ!」
「なっ!遊ぶとこもいっぱいあるみたいだぞ」
旅行も楽しみだけど、瑠奈は何よりも、智也と一緒にいれることが嬉しかった
どんなに月日が流れても、この気持ちは変わらない
そう、言い切れる