君を想う【実話】
「ん..」
瑠奈は眩しい光で、目を覚ました
「..えっ!?」
隣にいるはずの智也がいなくて、慌てて飛び起きる
「ははっ!寝呆けすぎだろ!笑」
その声に振り返ると、智也がソファで笑っていた
よかった..
瑠奈の口から、安堵の溜め息が漏れる
こんなんで、これから本当に大丈夫なのかな..
そんなことを考えて、苦笑いを浮かべた
「瑠奈、おいで」
瑠奈が服を着てると、智也が自分の膝を叩いて瑠奈を呼んだ
瑠奈は、あぐらをかいた智也の足の中に飛び込む
最後まで、いつも通り..
智也らしいね..
智也の手が、瑠奈の髪を優しく撫でる
「元気でやれよ」
そして、瑠奈の長い髪を指に絡ませながら、そう呟いた
「うん、智也もね。たまには連絡してね」
瑠奈は智也の胸を軽く小突いて、笑顔を作る
その手を、智也がギュッと握った
「..それはできねぇよ」
一瞬、時が止まったように聞こえた智也の悲しそうな声
「そ..そうだよね」
無神経な自分の発言に後悔した
当たり前だよね..
そんなこと言う権利、瑠奈にはない