君を想う【実話】
智也と別れてから、二ヶ月近くたつ頃


瑠奈は、ちょうどいい男を見つけた



「俺と付き合えよ。ここに住めばいいじゃん」



一人暮らしで、一緒に住もうと言っている男



正直、もうきつかった



瑠奈には、もう何も残っていない




この地で生きていくことが、辛かった..




「..いいよ」



瑠奈は、再び地元を離れる決意を決めた



地元の近くだから、必要な情報なら、すぐに入ってくる距離




「瑠奈、ほんとに行っちゃうの..?」


「..うん」


綾にだけ、地元を出ていくことを告げた



綾だけは、一度たりとも、瑠奈を責めなかった



「静も麻衣も、今は熱くなりすぎてるだけだから..」


綾が目に涙を溜めながら、瑠奈を止める言葉を探す



「..うん、わかってる」


そんな綾から、視線を反らした


静や麻衣が怒ってるのは、瑠奈のためだって、痛いほどにわかってる



それぞれの優しさ、ちゃんとわかってるよ..




"親友"だっていったのに




こんな親友でごめんね..




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