君を想う【実話】


「はぁ..俺、馬鹿だわ」


智也は溜め息をつきながら地面に座りこんだ


「今日、瑠奈と別れようと思った。馬鹿だよな..こんな好きなのにな..」


智也はうつ向いたまま、顔をあげようとしない


瑠奈はそんな智也を包むように後ろから抱きしめた


「智也、ごめんね..辛い思いさせちゃったね..」


抱き締めた智也の背中は、微かに震えていた



「..俺のこと好きか?」



智也は瑠奈の手を握り、小さく呟いた



「..好き、大好き..智也に会って生まれて初めて人を好きになれた」



智也は黙って聞いていた



亨になんて言われたのかなんてわからない


でも、瑠奈の素直な気持ちを伝えたい..




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