君を想う【実話】
目が覚めると自分が寝たのか寝てないのかも、よくわからない



ただ体中に残る痣が、昨日の出来事が夢じゃないことをつきつける



携帯を見ると、充電が切れていた



充電をして電源を入れる



こんな状態でもまだ、智也との繋がりを求める自分に笑えてくる



数十件の着信とメール




ボロボロになった心は、それでも智也を求めた




[嘘だろ?]


[いきなりどうしたんだよ]


[電話でてくれ]


[頼む。声が聞きたい]


[もう終わりなのか?]


[瑠奈]


[会いたい]




涙で視界がぼやけてメールが読めない



震える手から携帯が落ちた



「ごめんね..智也..ごめんなさい..っ」



枯れることを知らない涙はとめどなく溢れてくる




[これで最後にする。しつこくしてごめんな。
今までありがとう。ほんとに楽しかった。
俺は瑠奈を愛してる。これからもずっと。
幸せになれよ]




落ちた携帯を握り締め、唇を強く噛み締めた









智也..







智也は






幸せになってほしいから..




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