君を想う【実話】
海斗は仕事の休みの日は、いつも瑠奈を何処かに連れていってくれた


ただ、地元で一緒に遊んだり、海斗の仲間を紹介されたことはなかった



彼女じゃないもんね..



「今日ツレとご飯たべいくから」


「うん」


「瑠奈もくるか?」


「いいの?」


瑠奈は嬉しくて、目を輝かせた


「そんなに腹減ってんのか?」


「違う〜海斗が友達に会わせてくれるの初めてじゃん!」


洋服を選ぶ瑠奈の頭をポンポン叩くと、いつもの優しいキスをした


「じゃぁいくか?」


海斗は瑠奈の手を握り、瑠奈の歩幅にあわせて歩く


「今日、単車は?」


「近いからさ」


海斗は繋いだ手を自分のポケットにいれる


海斗の癖


「はたから見たらカップルみたいだよね〜」


「普通は一緒に暮らしてる時点でそうじゃね?」


海斗は悲しそうに微笑む



海斗の悲しそうな顔を見ると、瑠奈も悲しくなる



出会った頃とは違う感情が、瑠奈の中に生まれていた..



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