秘密
「このはちゃんと同じ高校なんて、気がつかなかった!」
「私も!びっくりした~」
良くんの優しくて育ちの良さそうな雰囲気は、久しぶりに会った今でも、まったく変わっていなかった。
「っていうか、転校してきていきなり文化祭実行委員になるなんて、ちょっと無茶だよ~(笑)」
「大変な委員会だって、知らなかったんだよ。立候補したとき、みんな不思議そうな目で見てた意味がやっと分かった。」
良くんがそう言って笑う。
私たちは、昔の思い出や高校の話を語りながら一緒に帰った。
良くんの家のマンションは、偶然にもうちの近くだった。