イカレポンチ
1・幸せな時間
時が止まったって思った。
「無事に腫瘍の方はとれました。」
「後日検査も大丈夫だったので。」
「しかし、採血時に異常があったので
入院中検査させてもらっていました」
医者はスラスラと話を進めて行く。
知らない単語が多すぎて
眠かったし、適当に聞いてたし。
「それで?」
「日々、血液中の幾つもある成分の数値が
大きく変動していました。
これはどのタイミングでなぜ変化するのか
全くの原因不明です」
「死んだりしないんでしょう?
・・・また、手術?」
いつものことだ。
オンボロだし、この身体は。
「10日の検査に渡って分かったことは
何もありませんでした。
今、多数の病院や医師に尋ねてる最中です。
ただ1つだけ言えるのがこのままでだと」