イカレポンチ


「リン」


優しい声に呼ばれる。

空は、オレンジだった。




胸くらいまでの髪の毛を

手で掻き流しながら


優しい目で見つめられた。



「一生、お前を愛し続けるよ」


笑って、リンは答えたんだ。



「今日はうまいもん食べ行こうぜ」

「何か、作るよ」


「いーや、何か食べに行こう」



準備をせかされて

部屋の中から手をつないで


家を出た。
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