仲良し双子の恋


「気になるかもしれないけど…明日話しましょ?」





いつも通りの笑顔を見せる母さんを見て俺は何も言えなかった…。




それから少しして有希が帰って来た。




ニコニコしながら俺の前に立った。





「どうかしたのか?
なんかいいことでもあったのか?」



「なにも♪
愁斗はなんかあった?」





……………まぁ…。


たくさんあったよ…

有希に言いたいけど…
たぶんダメだな…




明日になったらきっと話すんだろうな―……。




有希も知るんだな…

俺らの父親のこと…




「ん………まぁまぁかな!」


「まぁまぁ!?嘘ッ!?
いいことはなかったの?」




いいこと?

あったかな?


あんな話しはいいことなんかじゃないだろうし……



「李恋と帰って何もなかったの?」




土田さん………

告白しようと思ったら…
出来なかった―……




やっぱ、いいことはねぇーなッ!!!




「何もなかったよ…」


「そっか―………」





なんでそんなに残念そうなわけ?










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