君と出会えた奇跡



目の前が真っ暗になった。

え?お兄ちゃんなんでそんなこというの?

ねぇ、

なんで?

「嘘、だ。」

「嘘じゃない。」

「嘘だっ!」

「嘘じゃないっ!」

「嫌だっ!」

「唯っ!」

最後は、玲さんの声。

玲さんにきつく抱きしめられた。


「いや、嘘、嘘だ。嫌だよ。」

本当は気づいてた。

気づいてたよ、覚えてたよ、

けど、

認めたくない。


「うわぁぁぁぁぁーーーー!!!」

泣き叫ぶ私を玲さんは、抱きしめていてくれた。

優しく、強く、玲さんの腕が私を包み込んでいた。




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