君と出会えた奇跡


「もしもし?」

「ぱぱぁあ!!
あーちゃんが、ひっぐ、
あーちゃんが、ひっぐ、」

お兄ちゃんが泣きながら、必死に伝える、

「あーちゃん、雪さんみたいに、つめたいよぉおお!!ママ僕たちのこと、痛い痛い、いっぱいするの!
パパ、お願い、おうちきてぇぇえ。」

泣きながら、訴える、お兄ちゃんに、私も涙が出てきて、

「ふぇっ、うわぁぁーーんっ!!!」

『わかった!今ちょうど、びっくりさせようとして帰ってくる途中だったんだ!すぐ行くからな!』

そう言って、すぐに本当にお父さんは来てくれた。

ボロボロの私たち

汚れた部屋。

そして、

あーちゃんの亡骸をみて、

お父さんは、崩れ落ちた。


< 193 / 382 >

この作品をシェア

pagetop