君と出会えた奇跡
こんな傷だらけの身体、もういやだ。
なんで、私ばっかり、
ふと、目線を上げると、
ちょうど手首のリスカの痕と、塗った痕の傷が、生々しく、私の過去を呼び起こした。
「いやぁぁぁあぁぁあー!!!」
パニックになって、頭を抱え込む、
いや、いや、
こんな体なら、いっそ、もう、
その時、
「唯!」
焦った、苦しそうな、玲くんの声が聞こえたと、同時に、
愛しい人の温もりに包まれた。
その瞬間、一気に落ち着いてきて、
玲くんの温もりに安心して、
パニックが収まった。