君と出会えた奇跡


「唯、」

「ん、?」

「俺、唯がいないと、生きていけない。」

玲くんのその一言が私の心を締め付けた。

「そんなこと、言わないで、」

「でも、俺、唯がいないと夜も眠れねぇし、
唯がいないと、笑えねぇし、

唯のご飯じゃないと食えねぇし、

唯を抱きしめないと、疲れが癒されない。」


その言葉に泣きそうになるのをこらえた。

震える唇を隠すように、口を手で覆った。



< 341 / 382 >

この作品をシェア

pagetop