君と出会えた奇跡
智代子さんに駆け寄り、
智代子さんの頭を上げて、
傷跡を、抑えた。
虚ろな目で、私を見る、智代子さん。
「唯、ちゃ、ごめ、ねぇ。
ば、かな、だん、なを、とめ、られなくて、」
お願い、喋らないで。
「唯ちゃ、こんな、ボロボロ、になっちゃ、って、
ごめ、んねぇ。」
やめて。やめて。
「何度、変わって、あげたい、とおもっ、たか、
唯、ちゃんは、気づい、てないだけ、で、
ゆいちゃ、をたい、せつに思う子は、たくっさんいる。
私、もよ、ハァ、ッハァ
ゆいちゃ、愛し、てるよ。」