弱虫ワタシと俺様カレ【完】
❀第八話❀ ふたつの想い
あぁ…言ってしまった。
そう、これは1時間前のこと。
蓮斗は悪戯っぽく私にああ言った後、私の言葉を黙って待ち続けていた
「ね、ねぇ、蓮斗…?」
「…」
返事はない。言うまで黙ってる気でいる、そんなような気がした。
「…蓮斗が…好きだよ…」
「やっと言ってくれた」
そう微笑みかける蓮斗は前の態度とは比べ物にならないぐらいだった。
「なっ…!?」
「沙乃、顔赤いぞ?」
「赤くないよ!」
「…俺の彼女にしてやってもいいけど?」
あぁ、やっぱり全然変わってない。
この上からな俺様オーラ。
あのまんまだ。でも、何故か今安心した。