弱虫ワタシと俺様カレ【完】
❀第二話❀ 消えて下さい
あれは夢か?そうだよな。
ピンポーン… あれ。これは目覚ましか?
ぼんやりとした視界を辿りリビングへと降りていった。
「おい、ねーちゃん!」
「清太?なにー?」
「田崎先輩がきた。」
「え!?ええ!?」
ドタドタしながら急いで隠れた。
階段を登って自分の部屋に逃げようとしたら段差につまづいた。
「きゃっ!」
後ろから落ちる…もうダメだと思った。その瞬間
「ったく危ねぇーな」
「えっ!?」
痛くない。と不思議な感じがした。
下をみると、田崎蓮斗がいた。
私は田崎蓮斗の上にかぶさっている何とも言えない絵面になっていた。
「おい!てめぇ!」
「清太!?」
清太は私の手を強く引いて田崎の傍からどけた。
「なんの目的でねーちゃんに近づいた」
「目的?ねぇ清太、なんのとこ?」
清太は田崎を睨みつけた後に携帯をしばらく眺めていた。
「ねぇ、清太?」
そして清太がそっと携帯を差し出した。
「えっ…?どういうこと…?」