弱虫ワタシと俺様カレ【完】
❀第三話❀ 本当の事
あぁ、今日もまた朝が来た。
昨日はもう削除したい。アレはなんだったんだ。
「ねーちゃん、起きてる?」
「清太…?起きてるよ」
ドア越しに少し不安そうな声で清太が話しかけてきた。
「聞いてほしい事がある」
「…?どうしたの清太?」
「俺…ねーちゃんが好きだ」
「…いい加減姉離れしなさい」
なんて言いながら私はドアを開けて清太に笑いかけた。
清太は笑顔なんてなく、曇った表情を浮かべて私をじっと見ていた。
「そうじゃないんだ…」
「どうしたの?清太なんか変…」
言葉を言いかけた瞬間、清太は私を力強く抱き締めた。
あれ?
清太ってこんなに力強かったっけ?
身長もこんなに高かったっけ?
そうか、清太も…男子なんだ。
「ねーちゃん、まだ俺…」
「ん?なによ〜!」
不安げな顔で私をみつめる清太に冗談混じりに笑ってみた
「まだ隠してることがあるんだ」