お嬢様はじめました。
待ち合わせ場所が見えてきて思わず立ち止まった。


それは私だじゃなくて、2人も同じだった。



「鳳以外にもなんか居る気がするのは俺だけか?」

「私も4人に見えるんだけど……」

「同じく……」



な、なんで!?


玲1人じゃなかったの!?



「葵っ!」



私に気付いた玲は微笑むと片手を上げた。


玲の浴衣姿……鼻血もんだよ。


他の3人も浴衣を着ていてもお上品で、さすがお嬢様と御曹司だなと思った。



「いや、あの、ビックリしたんだけど……」



3人をチラ見すると、ふんわりした雰囲気の子がニコッと笑った。



「玲さんが花火大会に行くって仰ったので、私たちも是非と思いまして。 ご迷惑でした?」

「いえ! そんな事はないです!!」



あまりにも丁寧な喋り方でつられて私まで敬語になってしまった。



「私、神園 芽依と申しますの。 こちらが橘 エルザさん、海堂 隆輝さんですわ」

「私は大石 葵です! こっちは__」

「ふふっ、お二人の事は存じております」



うお!


可憐で上品。


ザ・お嬢様!




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