お嬢様はじめました。
「話終わったなら移動しない? ここ飽きちゃった」
橘さんは少しイライラした感じでそう言った。
今の段階でこの不機嫌さ……人混みの中入っていって大丈夫?
今から心配と不安しかない。
海堂の方をチラッと盗み見ると、目が合った。
思わずパッと逸らした。
「葵?」
「へ?」
「大丈夫?」
「大丈夫! 行こう!」
歩こうとしたら手を握られた。
自然と握られる手はもう当たり前になりつつある。
だけど橘さんや海堂は少し驚いた顔をした。
視線がいたい。
「浴衣似合ってるよ」
「玲も似合ってるよ。 流石はモデルだね」
「仕事で浴衣は着たことないけどね」
「そうなの? もったいない」
人混みの中を進めば進むほど橘さんのイライラした声が増えていく。
華と顔を見合わせ苦笑い。
樹希は呆れてる。
思いの外神園さんはニコニコしていて楽しんでるみたいだ。
時折橘さんのことをたしなめてくれている。
1番意外だったのが海堂だ。
文句の1つも言うことなく、歩いている。
文句は言わないけど『あれはなんだ』『これはなんだ』と煩い。
橘さんは少しイライラした感じでそう言った。
今の段階でこの不機嫌さ……人混みの中入っていって大丈夫?
今から心配と不安しかない。
海堂の方をチラッと盗み見ると、目が合った。
思わずパッと逸らした。
「葵?」
「へ?」
「大丈夫?」
「大丈夫! 行こう!」
歩こうとしたら手を握られた。
自然と握られる手はもう当たり前になりつつある。
だけど橘さんや海堂は少し驚いた顔をした。
視線がいたい。
「浴衣似合ってるよ」
「玲も似合ってるよ。 流石はモデルだね」
「仕事で浴衣は着たことないけどね」
「そうなの? もったいない」
人混みの中を進めば進むほど橘さんのイライラした声が増えていく。
華と顔を見合わせ苦笑い。
樹希は呆れてる。
思いの外神園さんはニコニコしていて楽しんでるみたいだ。
時折橘さんのことをたしなめてくれている。
1番意外だったのが海堂だ。
文句の1つも言うことなく、歩いている。
文句は言わないけど『あれはなんだ』『これはなんだ』と煩い。