お嬢様はじめました。
夢、か……。


私の夢はなんだろ?


玲と過ごす時間?


もっと先の事を考えなきゃいけない?


お祖父ちゃんは何も言わないけど、お家ついだ方がいいのかな?


バカな私がつげるのか?って話だけど。



「ミーちゃんならなれる気がする」

「本当!? 頑張る! マジで!」



笑顔が眩しい。


少し羨ましくなった。


今の私は周りからどう見られてるんだろう。


今までそんな事気にした事もなかったのに、近頃は気にしてばかりだ。



「門限とかある?」

「特にないよ? ちゃんと連絡入れればたぶん何も言われないと思う」

「それなら夜うちに来ない? お母さんたちも喜ぶよ! 葵ちゃんの事可愛がってたしさ!」

「本当? 急にお邪魔して迷惑じゃない?」

「今更何言ってんの! そんな事あるわけないじゃん」



ミーちゃんママは専業主婦で、遊びに行くと必ずと言っていいほどお家にいた。


いつも手作りのお菓子を食べさせてくれた。


どれも美味しくて、残した事はなかったなとふと思い出した。




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