お嬢様はじめました。
どうしよう。


別にこれが欲しいっていうのがあるわけじゃないんだよね。


何作るかもスーパーで食材見て決めたかったんだけど……。



「如何なさいました?」



メイドさんと2人で困っていると、来た時に案内してくれた執事さんに声を掛けられた。



「食材ってお借りする事できますか?」

「何をなさるんですか?」

「お腹すいたし、何か作ろうかと……」

「それでしたら直ぐにシェフに作らせます。 何がよろしいですか?」



いやー……そういう事じゃないんだよね。


有難いんだけどさ。



「いや、えっと……海堂…君も忙しいみたいなので、時間を持て余してしまって……料理でもしたいなぁって……なのでキッチンと食材をお借りしたいんですが、だめですか?」



メイドさんと執事さんにキョトンとした顔をされた。


私変な事言ってるかな!?


執事さんは何か言いたそうな有難い顔をしたけど、何も言わず渋々といった感じでキッチンまで案内してくれた。





< 182 / 194 >

この作品をシェア

pagetop