お嬢様はじめました。
「クレジットカード!? こんなのもらえないよ!!」

「何を言っている。 ないと不便だろう。 最初は慣れないだろうが、持っていて損をする事はないんだから持っていなさい。」



確かに持ってて損する事はないけど、落ち着かないよ。


黒いカードを持つ手が少し震える。


人生初のクレジットカードをこうもサラッとしかも高校生で持つことになろうとは……。



「ありがとう。 なくさない様に気を付ける。」



朝食を食べながらお祖父ちゃんと話をしていたら時間が経つのは早くて、慌てて学校へ行く準備をした。


時間がなくて化粧がいつもより薄くなってしまった。


ま、自分で分かるだけでみんなからしてみたらいつもと変わんないか。


お祖父ちゃんに「行ってきます。」を言って家を出た。


そして玄関先で待っていた車を見て固まった。


普通の車がいいって言ったのに……。


車に詳しくない私でさえ知っている高級外車。


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