お嬢様はじめました。
感動していると、どこかから声が聞こえてきた。


もしかして私以外にも人がいるのかな?


部屋の奥に足を進めて信じられない光景を目の当たりにした。


視線の先にはキスをしている男女。


ここ図書館だよね?


しかも学校の……。


こ、こ、ここここんなところでキスって……この人たち何考えてんの!?


うげっ!?


ヤル気のなさそうに本棚に背中をつけている男と目が合った。


直ぐにでもどっかに行きたかったけど、思っていたより衝撃を受けたのか足が動かなかった。


でも男子生徒は私の事なんて気にする素振りなく、女子生徒の肩を押し離した。



「れ、玲(れい)君?」

「気分じゃなくなった。 帰って。」

「え……?」



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