お嬢様はじめました。
私のどこが変なわけ!?



「あんたの方がへ__っ!?」



いったぁ……。


突然腕を引っ張られ、本棚に背中を打ち付けた。


顔を上げるとさっきよりも近くに男子生徒の整った顔。


男子生徒は本棚に手をつき、私は本棚と男子生徒に挟まれてしまった。



「あんた名前は?」



ち、近い!!


そんな近くで喋る必要ある!?


そう言いたいのにテンパり過ぎて上手く声が出てこなかった。



「名前。」

「お、お、大石!!」

「下。」

「あお、葵!!」

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