お嬢様はじめました。
今日は思いがけず濃い一日になってしまった。


玲が図書館から出て行ってからはせっかく一人になれたのに、勉強が手に着かず……。


テストまで一週間しかないのに……。


今はベッドの中に入ってるのに眠れない。


__っ!!


もー!!


図書館での出来事が頭から離れない。


_コンコンコン。



「は、はい!」

「荒木です。 遅くに失礼致します。 お部屋へ失礼しても宜しいでしょうか?」

「はい、どうぞ。」



こんな時間にどうしたんだろう?


枕元のライトを点けた。


荒木さんはワゴンを押しながら部屋に入ってきた。



「お部屋から音が漏れておりましたので、寝つきが悪いのかと思いましてホットミルクをお持ち致しました。」
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