お嬢様はじめました。
「こんにちは!」

「こんにちは。 葵ちゃんは今日も元気じゃの。」



いつも犬の散歩帰りに寄ってくれるお爺ちゃん。


顔を合わせるうちに自然と話をする様になった。



「これは葵ちゃんにじゃ。 終わったら食べなさい。」

「いつもありがとうございます!」



お爺ちゃんが買ったばかりのチョコレートをくれた。


話しをするだけじゃなくて、こうしてお菓子やらパンやらを私に買ってくれる。


お爺ちゃんと接していると死んだお祖母ちゃんの事を思い出す。


お祖母ちゃんっ子だった私はお祖母ちゃんと過ごすことが多かった。


二人で散歩に行ったり、一緒に寝たり、お母さんには内緒でお菓子買ってくれたり……思い出したら切りがない。


お父さん側の祖父母は私が生まれた時にはもう亡くなっていた。


お母さん側のお祖父ちゃんは生きてるけど会った事はない。


けどお祖母ちゃんがいつも話しを聞かせてくれていたから、会った事はないけどお祖父ちゃんの事は色々と知っている気がする。
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