百人一首 いまむかし 〜一の巻〜
「いつまでもそんなうじうじしててさーあ?
ウザイんだけど。」
ウザイっていわれるの2回目なんですけど。
「しゃーねーだろ。
好きになったばっかなのに、あの馬鹿どものせいでバレたんだぜ?
ふつーにしてられっかよ…」
そう。
あの馬鹿どものせいでバレてしまったのだ。
「帰りにでも告れば?」
「…はぁ?今なんて?」
さぁ帰ろー。
みたいな軽い感じでふいっときたから聞き逃すとこだった。
「帰りにでも告れば?」
「いやいや、そんなことできるわけね…「じゃぁ、勝手にアイツらに騒がれて誤解されたまま終わりかよ?」」
…そう言われると…
「それは…」
「だろ?
ならさっさと自分から言えよ。」
「…俺、頑張るわ。」
「よく言った。
…もしもの時は慰めてやるよ。」
「…気持ちだけちょーだいしとく。」
「気持ちだけかよ。」
俺は今日の帰り、頑張ろうと思う。