冴えない彼は私の許婚
一緒になりたい…
朝起きてから何回ハミガキした事か…
「ねぇまだ臭うよね…」
「二人共がニンニク食べてるからな…どれだけ臭うかよく分からないな…」
「恭之助さんごめんね…」
「俺が好きで食べたんだから気にするな」
本当に失敗した…
ニンニクなんて入れるんじゃなかった…
恭之助さんにも申し訳ない事をした。
後悔先に立たず…
後3時間、少しでも何とかしないと…
牛乳を飲んでヨーグルトも食べた。本当にこれって効くの?
ガム噛んどく訳にいかないし…
あとタブレットかな?
「後はこれくらいしか無いな碧海やってみよう?」
恭之助さんはパソコンで調べていたようでネットの書き込みを見ていた。
私も恭之助さんのパソコンを覗いて見る。
「無理!ダメ!」
「碧海、試してみよ?」
「絶対に無理!!」
「このままニンニク臭させてて良いのか?」
「……」
ネットには【ニンニクに含まれるアリシンの成分は体内に取り込まれた臭いの元となる成分が血液に取り込まれ体全体を巡り汗として排出されると体臭となり、肺を通じて息として排出されると口臭となる。だから水を沢山飲んで汗を流せば良いのではないか?恋人同士なら愛しあって汗をかけば良い!愛を確かめ合って、ダイエットになって、臭いを消せる一石三鳥!!サウナもしくはバスルームが良い】と書いてあった。
この対処法はどう見てもデタラメでしょう…?
誰だこんな書き込みしたのは…アホか❢
そしてそれを試そうとしてる私達はもっとアホだ❢
「碧海、時間が無い!バスルームへ行くぞ!」
恭之助さんは張り切って私の手を引いてバスルームへそして………
「もう無理…」
「碧海、もう一回だけ頑張ろう?あっ頑張るのは俺か!?」
「……」
臭いを消す前に私の身体がボロボロになりそう…
「碧海、俺、もう一回ぐらいイけそうだけど?」
「イかなくて良い!!」
それから間もなくして木理子さんが着物を持って来てくれた。
「ねぇ木理子さん私、昨夜ニンニク食べちゃって臭うかな?」
「ん…少し…でもそんなに気にならないと思いますよ?心配なら少し早いですけど昼食にされたらどうですか?胃の中からニンニクを押し出すと良いって聞いた事ありますから、和食なんか良いと思いますよ?緑茶も良いですからね?」
朝から牛乳とヨーグルトしか食べてない。
それが一番効きそう。
直ぐにルームサービスで和食をお願いした。
食事を済ませると木理子さんに振り袖を着せてもらった。
恭之助さんも無地の着物と袴に着替えていた。
「木理子さん有難う、口臭チェックまでさせちゃってごめんなさい」
「いいえ、お客様の前に出るのですから気にされて当然ですわ!でも、恭之助様までもニンニクを食べていたなんて…どうされたんですか?」
「アハハ…色々有りまして、お世話おかけしました」と恭之助さんは頭を下げた。
「そろそろじぃ様の処へ顔出しに行こう」
「はい」
家元の控室に行くとお祖母様もみえていた。
「お二人ご一緒で調度良かったです、今日の席で門下の皆さんに碧海を婚約者として紹介しようと思いますが、宜しいですか?」と恭之助さんが聞く。
「うん。構わんよ!婚約しているんだ隠す必要はない。恭之助はこんなに綺麗な碧海ちゃんをいつまでも放っておくのも心配なんだろ?皆さんに紹介すると良い。みっちゃんも良いかな?」
「ええ私は構いませんよ」
お祖母様は優しく微笑んで言ってくれる。
でも…
「お祖母様…私、差咲良家の…」
私は差咲良家の跡取り娘…
でも、恭之助さんと一緒になりたい。
私はこの後の言葉が言えなかった。
「碧海、差咲良家の事を心配してるならそれは無用です」
「でも私は長女です…お祖母様もお母様もお婿さんを貰って後を継いで居るのに私は…」
「長女だから後を継がなくてはいけない、そんな馬鹿な事ありません、勿論、朱音にも無理やり継がせたりしませんよ?あなたの両親だってそんな理由で結婚した訳じゃないですからね!もし碧海が長女として差咲良家をどうしても継ぎたいと望むなら話は別ですが?」
「いえ…私は恭之助さんと一緒になりたいです」
「それではなんの問題もありませんね?眞之介さんよろしくお願いします」
お祖母様有難うございます。
「さぁそろそろお客様もお見えになる頃だ恭之助行こうかな?」
「はい、家元よろしくお願いします」
家元の声に恭之助さんの顔が一瞬で花道家としての顔に変わった。
恭之助さんの姿がとても凛凛しく思えた。
恭之助さんと門下の皆さんやお世話になっている方々にご挨拶をしてまわり皆さんからお祝いの言葉を頂くことが出来た。
次は恭之助さんの妻として門下の皆さんにご挨拶をする事だろう。
完
「ねぇまだ臭うよね…」
「二人共がニンニク食べてるからな…どれだけ臭うかよく分からないな…」
「恭之助さんごめんね…」
「俺が好きで食べたんだから気にするな」
本当に失敗した…
ニンニクなんて入れるんじゃなかった…
恭之助さんにも申し訳ない事をした。
後悔先に立たず…
後3時間、少しでも何とかしないと…
牛乳を飲んでヨーグルトも食べた。本当にこれって効くの?
ガム噛んどく訳にいかないし…
あとタブレットかな?
「後はこれくらいしか無いな碧海やってみよう?」
恭之助さんはパソコンで調べていたようでネットの書き込みを見ていた。
私も恭之助さんのパソコンを覗いて見る。
「無理!ダメ!」
「碧海、試してみよ?」
「絶対に無理!!」
「このままニンニク臭させてて良いのか?」
「……」
ネットには【ニンニクに含まれるアリシンの成分は体内に取り込まれた臭いの元となる成分が血液に取り込まれ体全体を巡り汗として排出されると体臭となり、肺を通じて息として排出されると口臭となる。だから水を沢山飲んで汗を流せば良いのではないか?恋人同士なら愛しあって汗をかけば良い!愛を確かめ合って、ダイエットになって、臭いを消せる一石三鳥!!サウナもしくはバスルームが良い】と書いてあった。
この対処法はどう見てもデタラメでしょう…?
誰だこんな書き込みしたのは…アホか❢
そしてそれを試そうとしてる私達はもっとアホだ❢
「碧海、時間が無い!バスルームへ行くぞ!」
恭之助さんは張り切って私の手を引いてバスルームへそして………
「もう無理…」
「碧海、もう一回だけ頑張ろう?あっ頑張るのは俺か!?」
「……」
臭いを消す前に私の身体がボロボロになりそう…
「碧海、俺、もう一回ぐらいイけそうだけど?」
「イかなくて良い!!」
それから間もなくして木理子さんが着物を持って来てくれた。
「ねぇ木理子さん私、昨夜ニンニク食べちゃって臭うかな?」
「ん…少し…でもそんなに気にならないと思いますよ?心配なら少し早いですけど昼食にされたらどうですか?胃の中からニンニクを押し出すと良いって聞いた事ありますから、和食なんか良いと思いますよ?緑茶も良いですからね?」
朝から牛乳とヨーグルトしか食べてない。
それが一番効きそう。
直ぐにルームサービスで和食をお願いした。
食事を済ませると木理子さんに振り袖を着せてもらった。
恭之助さんも無地の着物と袴に着替えていた。
「木理子さん有難う、口臭チェックまでさせちゃってごめんなさい」
「いいえ、お客様の前に出るのですから気にされて当然ですわ!でも、恭之助様までもニンニクを食べていたなんて…どうされたんですか?」
「アハハ…色々有りまして、お世話おかけしました」と恭之助さんは頭を下げた。
「そろそろじぃ様の処へ顔出しに行こう」
「はい」
家元の控室に行くとお祖母様もみえていた。
「お二人ご一緒で調度良かったです、今日の席で門下の皆さんに碧海を婚約者として紹介しようと思いますが、宜しいですか?」と恭之助さんが聞く。
「うん。構わんよ!婚約しているんだ隠す必要はない。恭之助はこんなに綺麗な碧海ちゃんをいつまでも放っておくのも心配なんだろ?皆さんに紹介すると良い。みっちゃんも良いかな?」
「ええ私は構いませんよ」
お祖母様は優しく微笑んで言ってくれる。
でも…
「お祖母様…私、差咲良家の…」
私は差咲良家の跡取り娘…
でも、恭之助さんと一緒になりたい。
私はこの後の言葉が言えなかった。
「碧海、差咲良家の事を心配してるならそれは無用です」
「でも私は長女です…お祖母様もお母様もお婿さんを貰って後を継いで居るのに私は…」
「長女だから後を継がなくてはいけない、そんな馬鹿な事ありません、勿論、朱音にも無理やり継がせたりしませんよ?あなたの両親だってそんな理由で結婚した訳じゃないですからね!もし碧海が長女として差咲良家をどうしても継ぎたいと望むなら話は別ですが?」
「いえ…私は恭之助さんと一緒になりたいです」
「それではなんの問題もありませんね?眞之介さんよろしくお願いします」
お祖母様有難うございます。
「さぁそろそろお客様もお見えになる頃だ恭之助行こうかな?」
「はい、家元よろしくお願いします」
家元の声に恭之助さんの顔が一瞬で花道家としての顔に変わった。
恭之助さんの姿がとても凛凛しく思えた。
恭之助さんと門下の皆さんやお世話になっている方々にご挨拶をしてまわり皆さんからお祝いの言葉を頂くことが出来た。
次は恭之助さんの妻として門下の皆さんにご挨拶をする事だろう。
完