『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
お互いが趣味の話だけをして過ごした。
彼女の口からは楽しい話題が出てくるだけで、さっきの答えも求めてこない。

嬉しそうに笑ってるその姿を見てるうちに、いつしか時間が経つのも忘れるくらい愉快な時間を送っていたーーー。




もう一度会いたいな…と、別れて直ぐに思った。

彼女の体に触れたい願望よりも、ずっと話していたい感情が高まった。

一緒になったら飽きそうにないと思った。だから、身一つでいいから嫁に来て欲しい…と頼んだ。





(なのに、今のこの有り様は何だ……)


一緒に暮らし始めた途端、船は暗礁に乗り上げた。
行く先も定まらないうちに、時間だけが過ぎていく。


抱え込んだ荷物は、何処へも持って行きようがない。
彼女に任せたままで、不安がない…とは言い難い。


何事もなく、一週間が過ぎて行って欲しい。


一日も早く日本に帰って、


そして、今度こそ彼女と本当の夫婦になるんだーーーー。







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