『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
「久城の四男がお見合い⁉︎ 呆れるわねー」



……いつだったか、姉の結華が言った。

あの時俺は、別に本気で結婚を意識してた訳じゃない。


興味本意で会った後に同居を決めたのだって、彼女となら一番気が合いそうだと直感したからだ。


明かりのついた家に戻りたくて、仕様がなかったせいもある。

…それくらい人恋しさを覚えていた…。



(今度こそは慎重に…。絶対に手離さないようにするんだ…)



本宅へ行こうと考えたのは、じっくりと彼女と話したかったからだ。



あそこは唯一自分が寛げる場所。




俺の…マイ・ホームだから………。





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