『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
声を殺そうと思ったけどダメだ。
次から次へと出てくる涙が多すぎて止まらない。
涙腺がゆるくなり過ぎると起こる嗚咽に声を詰まらせて、ゲホンゲホン…と咳き込んだ。
「大丈夫⁉︎ 」
トントン…と背中を撫でる人のことを見た。
初対面で顔を見た時、(やばっ!理想通り…!)と思ったけど……
(やっぱりその通りだよ、剛さんは……)
柔らかそうな人柄で、包んでもらえそうだな…って思った。
誰かを幸せにしたい…と思いながらプランニングしてきたあたしは、いつも幸せになりたいのは自分だと気づいてた。
だからこそ変な相手にばかり引っ掛かった。
優しくされると甘くなる自分が愚かだとメグに散々叱られてばかりいたけど。
…相手が嬉しそうだとそれだけで心が救われた。
ーーーあの夜も…同じ理由だった。
吐息を漏らす武内の表情に溺れた。
吐き出しそうなくらいの屈辱を感じながらも、彼の腕の中にいることで自己満足に満たされた。
一人の女として認められたことが嬉しかった。
一度だけと言ったのに、朝まで求められたことが堪らない喜びだった。
…だからこそ許せなかった。
翌日には、何も無かったかの様に他の女性と肩を組んで歩く武内の姿を見てしまったからーーーー。
次から次へと出てくる涙が多すぎて止まらない。
涙腺がゆるくなり過ぎると起こる嗚咽に声を詰まらせて、ゲホンゲホン…と咳き込んだ。
「大丈夫⁉︎ 」
トントン…と背中を撫でる人のことを見た。
初対面で顔を見た時、(やばっ!理想通り…!)と思ったけど……
(やっぱりその通りだよ、剛さんは……)
柔らかそうな人柄で、包んでもらえそうだな…って思った。
誰かを幸せにしたい…と思いながらプランニングしてきたあたしは、いつも幸せになりたいのは自分だと気づいてた。
だからこそ変な相手にばかり引っ掛かった。
優しくされると甘くなる自分が愚かだとメグに散々叱られてばかりいたけど。
…相手が嬉しそうだとそれだけで心が救われた。
ーーーあの夜も…同じ理由だった。
吐息を漏らす武内の表情に溺れた。
吐き出しそうなくらいの屈辱を感じながらも、彼の腕の中にいることで自己満足に満たされた。
一人の女として認められたことが嬉しかった。
一度だけと言ったのに、朝まで求められたことが堪らない喜びだった。
…だからこそ許せなかった。
翌日には、何も無かったかの様に他の女性と肩を組んで歩く武内の姿を見てしまったからーーーー。