『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
とうとう来るところまで来たわね…と、まるで予測してたかの様に呟く。
不敵そうに笑うメグの雰囲気に、あたしまでがゾッとした。
「で、でもね、絶対にここに居なくてもいいって言ってくれたよ?寂しかったら実家に帰ってもいいし、それはあたしに任せるって。ただ……」
「ただ…?」
聞きたがるメグに『ゆる彼』とのファーストキスのことは言えず、まあそれはいいから…と答えて、彼の援護を続けた。
「久城さん仕事に出かける前、あたしにこう言ってたの。『余程のことがない限り、必ずここへ帰って来るから。…ベッドの半分は、ずっと空けておいて欲しい…』って…」
話しながら顔が熱くなったのにはワケがある。
その台詞を囁きながら、彼が耳たぶから首筋にかけて、愛撫を繰り返してたのを思い出したからだ。
きゅん…と胸が詰まって、思わず首筋に手をやった。その甘酸っぱい思いを抱いたまま、メグに問いかけた。
「それなのに詐欺とかする⁉︎ あたしにはとても考えにくいんだけど…」
玄関で見送った彼を思い浮かべた。
スーツ姿の背中がカッコ良かった。
バラけてた髪の毛をピシッとワックスで固めて、いかにも仕事の出来そうな感じだった。
それからアメリカンサイズだと言って掛けてたサングラス。
映画に出てくるポリスマンみたいで、『ゆる彼』というよりも『ハリウッドスター』みたいだった。
そんな彼が結婚詐欺⁉︎
あたしには、そっちの方があり得ない!
不敵そうに笑うメグの雰囲気に、あたしまでがゾッとした。
「で、でもね、絶対にここに居なくてもいいって言ってくれたよ?寂しかったら実家に帰ってもいいし、それはあたしに任せるって。ただ……」
「ただ…?」
聞きたがるメグに『ゆる彼』とのファーストキスのことは言えず、まあそれはいいから…と答えて、彼の援護を続けた。
「久城さん仕事に出かける前、あたしにこう言ってたの。『余程のことがない限り、必ずここへ帰って来るから。…ベッドの半分は、ずっと空けておいて欲しい…』って…」
話しながら顔が熱くなったのにはワケがある。
その台詞を囁きながら、彼が耳たぶから首筋にかけて、愛撫を繰り返してたのを思い出したからだ。
きゅん…と胸が詰まって、思わず首筋に手をやった。その甘酸っぱい思いを抱いたまま、メグに問いかけた。
「それなのに詐欺とかする⁉︎ あたしにはとても考えにくいんだけど…」
玄関で見送った彼を思い浮かべた。
スーツ姿の背中がカッコ良かった。
バラけてた髪の毛をピシッとワックスで固めて、いかにも仕事の出来そうな感じだった。
それからアメリカンサイズだと言って掛けてたサングラス。
映画に出てくるポリスマンみたいで、『ゆる彼』というよりも『ハリウッドスター』みたいだった。
そんな彼が結婚詐欺⁉︎
あたしには、そっちの方があり得ない!