『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
目が離せなくて仕事にもならないのよ…と、結華は切々と語って息をついた。
「自宅でビスクドールを作る仕事をしてるからまだ良かったけど、これが自分のお店でも持ってたら大変なことになってたわ!
仕事の納期も迫ってるし、このままじゃ生活できなくなるの!だから、すごく困るっ!」
大袈裟な言い方をする姉に呆れながらそれはこっちも同じだ…と言ってやった。
海外に行くことは以前よりも少なくなった。けれど、全くゼロな訳じゃない。
第一、来週は一週間もパリに滞在させられる。
骨董市の開かれている間、自分の顧客と商品の買い付けをするからだ。
「俺にはばあちゃんの面倒は見れないよ。第一任せられても困る。俺は昨日結婚したばかりだし、彼女にはばあちゃんや兄姉のことはまだ何も話してないから!」
辛うじて両親が亡くなってることだけは説明した。
ゆっくりと話し込んでる時間が取れない今、婚姻届の提出も全て後回しになってる状態だと言った。
「へぇー…」
感心した様な顔をされた。
「剛が結婚…へぇー!」
もう一度同じ台詞を繰り返し、結華は「…ならますます丁度いいわ!」と小悪魔的な笑みを浮かべた。
「その相手におばあちゃんの面倒見てもらいなさいよ。お金が目当てか剛が目当てか、一発で当てられていいわよ!
あんたが好きならおばあちゃんにも優しくできる。でも、お金が好きなら即サヨナラ。
今までと同じパターンになるかならないか、確認できて好都合じゃない!」
「自宅でビスクドールを作る仕事をしてるからまだ良かったけど、これが自分のお店でも持ってたら大変なことになってたわ!
仕事の納期も迫ってるし、このままじゃ生活できなくなるの!だから、すごく困るっ!」
大袈裟な言い方をする姉に呆れながらそれはこっちも同じだ…と言ってやった。
海外に行くことは以前よりも少なくなった。けれど、全くゼロな訳じゃない。
第一、来週は一週間もパリに滞在させられる。
骨董市の開かれている間、自分の顧客と商品の買い付けをするからだ。
「俺にはばあちゃんの面倒は見れないよ。第一任せられても困る。俺は昨日結婚したばかりだし、彼女にはばあちゃんや兄姉のことはまだ何も話してないから!」
辛うじて両親が亡くなってることだけは説明した。
ゆっくりと話し込んでる時間が取れない今、婚姻届の提出も全て後回しになってる状態だと言った。
「へぇー…」
感心した様な顔をされた。
「剛が結婚…へぇー!」
もう一度同じ台詞を繰り返し、結華は「…ならますます丁度いいわ!」と小悪魔的な笑みを浮かべた。
「その相手におばあちゃんの面倒見てもらいなさいよ。お金が目当てか剛が目当てか、一発で当てられていいわよ!
あんたが好きならおばあちゃんにも優しくできる。でも、お金が好きなら即サヨナラ。
今までと同じパターンになるかならないか、確認できて好都合じゃない!」