『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
彼女何て言うかしらね〜と、完全に楽しんでる。
冗談じゃない。そんなことをされたら絶対に嫌われるに決まってる。
やっと一緒に居ても気が楽だと思えた相手なのに、簡単に手離してなるものか!
「…分かった。彼女にはワケを話して面倒見てもらう。その代わり、俺が済んだら今度は仁(じん)兄の番だからな!よく言っといてくれよ!」
「分かってるって!その相手によーっく頼んどいて!おばあちゃんのこと、ヨロシクね…って!」
やっと手離すことができて嬉しいのか、姉はいそいそと祖母の身支度を整えて付き添ってきた。
「おばあちゃん、この人が今から剛の所へ連れてってくれるからね。風邪ひかない様に良くしてもらって。じゃあね!」
満面の笑みで見送られた祖母は、車内でずっと叫び通しだった。
「私をどこへ連れて行くの!私を家に帰してっ!」
ギャーギャーと大声を発し、暴れようとする。マンションに着いてからもなかなか車を降りようとしてくれず、運転手の中田と二人で手分けしてようやく外へと連れ出した。
「…社長、私も一緒に上がりましょうか?」
中田の申し出を断り、祖母を引き連れて上へと上がった。
幸いなことに誰にも会わず、部屋に着いたのはいいが……
……出社時間が迫っていて、ゆっくりと彼女に説明する暇は取れなかった。
驚いた様子で、彼女は俺と祖母を見比べていた。
早く帰るよ…と約束して部屋を出たものの、結局帰り着いたのは夜中の11時。
彼女とばあちゃんはどうしただろう…と恐れながら、部屋のドアを押し開けたーーーー。
冗談じゃない。そんなことをされたら絶対に嫌われるに決まってる。
やっと一緒に居ても気が楽だと思えた相手なのに、簡単に手離してなるものか!
「…分かった。彼女にはワケを話して面倒見てもらう。その代わり、俺が済んだら今度は仁(じん)兄の番だからな!よく言っといてくれよ!」
「分かってるって!その相手によーっく頼んどいて!おばあちゃんのこと、ヨロシクね…って!」
やっと手離すことができて嬉しいのか、姉はいそいそと祖母の身支度を整えて付き添ってきた。
「おばあちゃん、この人が今から剛の所へ連れてってくれるからね。風邪ひかない様に良くしてもらって。じゃあね!」
満面の笑みで見送られた祖母は、車内でずっと叫び通しだった。
「私をどこへ連れて行くの!私を家に帰してっ!」
ギャーギャーと大声を発し、暴れようとする。マンションに着いてからもなかなか車を降りようとしてくれず、運転手の中田と二人で手分けしてようやく外へと連れ出した。
「…社長、私も一緒に上がりましょうか?」
中田の申し出を断り、祖母を引き連れて上へと上がった。
幸いなことに誰にも会わず、部屋に着いたのはいいが……
……出社時間が迫っていて、ゆっくりと彼女に説明する暇は取れなかった。
驚いた様子で、彼女は俺と祖母を見比べていた。
早く帰るよ…と約束して部屋を出たものの、結局帰り着いたのは夜中の11時。
彼女とばあちゃんはどうしただろう…と恐れながら、部屋のドアを押し開けたーーーー。