『ゆる彼』とワケあり結婚、始まりました。
やたらと忙しそうな仕事をしてる彼と、認知症を抱えたおばあちゃんまでが舞い込んできて、予想通りにはなかなか進んでいかない。
それでもさっきみたいに、この人があたしを優しく抱きしめてくれるなら、きっとずっと側に居れそうな気がする。
騙されても、いい様に利用されても、やっぱりきっと好きになると思うーーー。
「……連れて行くか…」
ぽそり…と発した声には、諦めの雰囲気が強かった。だけど、その顔には逆に安堵も感じられた。
「兄貴と間違われるのは嫌だからな。俺はあいつ等が一番嫌いなんだ…」
『仁』さんというのが久城さんの兄で、一番上の長男だと知るのはもう少し先。
取り敢えず今は、彼が受診を決心してくれたことを心から(良かった…)と、安心したーーー。
それでもさっきみたいに、この人があたしを優しく抱きしめてくれるなら、きっとずっと側に居れそうな気がする。
騙されても、いい様に利用されても、やっぱりきっと好きになると思うーーー。
「……連れて行くか…」
ぽそり…と発した声には、諦めの雰囲気が強かった。だけど、その顔には逆に安堵も感じられた。
「兄貴と間違われるのは嫌だからな。俺はあいつ等が一番嫌いなんだ…」
『仁』さんというのが久城さんの兄で、一番上の長男だと知るのはもう少し先。
取り敢えず今は、彼が受診を決心してくれたことを心から(良かった…)と、安心したーーー。