〔B L〕朽ちた無花果
アイドルってやっぱり、キラキラしてるんだなぁ…
「はー、笑った。
久々にこんなに笑いましたよ。」
「あの、そんなに面白かったですか?」
「面白いというより、可愛いですね。」
「え?」
「まるで、俺の愛人のようなセリフだったので。」
「あっ…!////
いや、そのっ…そういう意味では、」
「分かってますよ。
本当に貴方は可愛いですね。」
「や、だからやめてくださいってば…!」
エレベーターのドアが開く。
僕とマヤさんは降りて、出口の方へ向かった。
「それでは、お大事に。
ちゃんと予約してくださいよ?」
「はい、それじゃ。」
マヤさんが病院を出るそのシルエットを、僕はずっと見つめていた。
アイドルらしい、細い身体。
なのに、きっとあの服の下には筋肉質な腕や足が隠されている。
やっぱり、かっこいいなぁ…。
…って、変態か僕は!
さてさて、佐那斗君のところに戻らないと。
マヤさんと会って虫の居所も悪くなっちゃっただろうし、なにか話してくれるといいんだけどなぁ…。