〔B L〕朽ちた無花果
この人は、よくそういう恥ずかしい言葉をさらっと言えるな…!///
「そ、そうですね!
僕もお話ししたかったです。
マヤさんの事を____」
「今はマヤじゃなくて升也です。
俺のことより、今は貴方のことが知りたい。
俺は貴方のことを知りに来たんですよ。」
それは仕事とは言わない。
僕の仕事は相手の話を聞くこと。
そして、心のとげを抜くことだ。
「…緊張しなくていいんですよ。
僕は升也さんに笑顔を強要したりなんかしませんから。」
「俺の話、聞いてましたか?」
「聞いてましたよ。
じゃあまずは、小さい頃苦手だったことは何ですか?」
「晴さんは?」
「んー…僕は運動、ですかね。
あまり得意じゃありませんでした。」
「そんな感じします。
俺は、そうだな…なんだと思います?」
「分かりません。」
この会話の流れ、明らかに升也さんの心には闇がある。
質問された事を相手に聞き返すのは相手のすべてを知らないと怖いから。
信用できるか分からないから。
このあたりは佐那斗君と同じだな。