夢と現実が消える時
青いペンキをぶちまけたような空の日だった。私が7歳になった時、父が過労で倒れた。父は心配する私に大丈夫と言っていた。今思えば、あれは精一杯の父の優しさだったのだろうけど、その時の私はそこまでわかるほど大人でなかった。もしかしたら、病気を直してから言えばいいと思っていたのかもしれない。だが、その思いは結局言葉にされることはなかった。父はみるまに弱っていき、その年冬亡くなった。末期の癌だったそうだ。母は私を産んだですぐ亡くなっていたため、私はその日から施設にあずけられた。母の親戚はいたらしいのだが父とはんば駆け落ちで結婚したため縁がきられていた。そのため、私は幼少期とても愛に餓えていたと思う。とくに施設では小さい施設だったためか私が最年長だったため我慢をさせられた。だからといって私はその時まだ8歳になったばかりで普通なら甘え盛りの年頃だった。そのせいか、よく小学校では問題を起こした。見てもらいたかったのだ。だが、学校に呼び出された施設の人は私を叱った。
「貴方は最年長なんだから、しっかりしなさい。」
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